どこまで米国の商標を調査したら良いのか?
米国で有効な商標は、米国特許商標庁での連邦登録と、各州ごとの州登録、未登録でも使用されているコモンローの商標があると言われています。ところが、実際のところコモンロー商標や州登録の商標は余り気にする必要はありません。コモンローの商標を見つけるのに電話帳を調べるというような話があったりもしますが、それはインターネットが発達する前の調査手法をそのまま述べているに過ぎません。通常、昨今ビジネスをしている米国人が州境を越えない程度にWebsiteも作らずひっそりと仕事を続けようと計画する筈はないものと思います。ネットに疎い店主のコモンロー商標でさえ誰かのブログやインスタに載らずに検索エンジンにも引っかからない訳はありません。従いまして、インターネットが発達した今日の米国の商標調査は、
- googleやyahooなどの検索エンジン+Wayback Machine
- ドメイン名
- TESS (Trademark Electronic Search System)
の3つの調査方法でほとんどの場合十分です。全米の隅々まで高額な商品が行き渡る可能性があるような場合、例えば自動車などはコモンローレベルまで調査することは安心材料となりますが、とりあえず通販で少しずつ販売する十数ドルのTシャツのブランド程度であれば検索エンジン(+Wayback Machine)と連邦の商標調査で足りると思われます。連邦商標登録自体が”確からしい(prima facie)”ですので、未登録商標に対して絶対はありません。問題は生じるかもしれないが、その確率は極めて低いというのが米国商標調査に関して最も安心できるレベルになります。
TESSでの検索
Trademark Electronic Search System (TESS)は米国の連邦商標登録のデータベースです。誰でも簡単に検索を進めることができますが、類似(Likelihood of Confusion)の範囲まで調べるには、置換可能な文字を含めて入力する必要があります。
調査費用
検索エンジン+Wayback Machineの調査、ドメイン名の調査及びTESSデータベースの調査+コメントの料金です。
手続 | 弁護士費用(税別) |
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TESS DB 類似調査 | 24,000円+12,000円*区分数 |